あなたの周りにある「KPI」は、しっかりとビジネスに活かされているでしょうか?
残念ながら、私が勤めている会社では、あまり活かされていません。
「KPI」と言いながら、たくさんの項目と数値をエクセルで管理しているのが大半です。
典型的なダメダメなパターンです。
これでは「KPIマネジメント」ではなく、ただの「数値マネジメント」。
そもそも「KPI」とは、「事業成功」の「鍵」である「プロセス」を「数値目標」で表したものです。
「事業成功」の「鍵」だから、1つなのです。
この様な「ダメダメKPI」マネジメントではなく、仕事で成果を上げるために「KPI」でしっかりマネジメントするコツを解説していきます。
「KPI」は「1つ」だけにする
- 「KPI」の数値目標が予定通り推移
→「今のままの戦略・戦術で進めてOK」 - 「KPI」の数値目標を予定通り推移していない
→「問題が起きつつある」or「改善が必要かも」 - 「KPI」の数値目標が大幅な未達成
→「今の戦略・戦術ではNGのため、対策を打つ必要あり」
「KPI」を目安にすることで、この様な動きを判断することができます。
しかし、見るべき「KPI」が複数あれば、どうでしょうか?
どの「KPI」を見るべきか、どれに注力すべきか、わからなくなってしまいます。
また、現場(実行する人)はおそらく複数の「KPI」に対し、勝手に取捨選択するでしょう。
こうなるとだいぶ厄介になり、正しく判断できなくなります。
なぜなら、実行した戦略・戦術に対して、正しく振り返りするのが難しくなるからです。
- 上手くいかなか場合
→「実行したけど上手くいかなかった」のか「そもそも実行しなかったので上手くいかなかった」のかがわからない - 上手くいった場合
→「実行して上手くいった」のか「実行しなくても上手くいった」のかが分からない
この様に「KPI」が複数ある場合、正確に振り返りが出来ないので、対策を打つこともできません。
また次回に活かすことも難しいです。
だからこそ、「KPI」を1つすることで、注力する対象を明確にし、正確に振り返れるようにするのです。
「KPI」を関係者の全員で共有する
「KPI」を関係者全員で共有できていれば、「KPI」が悪化した場合でも、各現場ですぐに対策を実施することが可能です。
一方、「KPI」を一部の人しか知らない場合はどうでしょうか?
「KPI」の数値が予定通り推移していれば、何も問題ありません。
しかし、「KPI」数値が悪化した場合、問題が発生します。
「KPI」数値を改善するためには、戦略変更や方向転向が必要になりますが、現場の人に「KPI」を共有していない場合、まず「KPI」の説明が必要になり、対策を実施するまでのタイムラグが発生してしまいます。
「KPI」を共有するときのポイント
- 「KPI」が、わかりやすいこと
難しい式や言葉などを使用していない、すぐに理解できる数字であること。
ex.提案数、訪問数、売上金額 - 覚えやすい数字であること
キリの良い「10,000」とか、語呂合わせの「555(ゴーゴーゴー)」とか。
正しくても「10,543」などの細かい数字はNG。
(これなら切り上げて11,000にする)
「KPI」達成に実施したことを振り返る
振り返る目的は、簡単に書くと下記のためです。
- 「上手くいかなかった」場合
→主原因を見つけて、次回は同じ結果にならないように対策を打つため
(犯人探しをするのではない。) - 「上手くいった」場合
→法則化することで、次回や別の場面でも再現できる様にするため
しかし、振り返りをせずにやりっぱなしの組織がめちゃくちゃ多いです。
(私が勤めている会社も例に漏れずその一つです。)
そんな組織の場合は、施策を起案する際に、その施策の「振り返り」を「いつ」「誰が」「何を」「どうやって」実施するのかを合わせて起案するのも一つの手です。
また振り返りを実施し可視化できれば、自部署だけでなく、組織全体にもメリットがあります。
1.上手くいかなかった施策を他の組織で実施するという無駄を排除できる。
2.上手くいったことを組織に横展開することで、全体の生産性を向上させることができる。
これができる様になれば、あなたの組織はもっと強くなっていきます。
まとめ
今では、どこでも使われている「KPI」。
しかし、本当に「KPI」を活用できている人は、ほとんどいないです。
「KPI」を活用できたいない中で、あなたが「KPI」を活用できる様になれば、他人に対しての大きなアドバンテージになります。
是非とも、この記事で書かれている方法で「KPI」を活用して、ビジネスで結果を出してください。
『最高の結果を出すKPIマネジメント』中尾隆一郎(2018年/フォレスト出版)
参考文献⏬の本を読むことで、さらに理解を深めることができます。
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