今では猫も杓子も何に対しても「KPIが、KPIが〜」と言っています。
私もいきなり会社の人が「KPI」という言葉を使い出して「？？？」となりました。
しかし、「KPI」というもっともらしい言葉を使っていますが、その人の話を聞くとよくよく聞くと、KPIがいっぱいあったり、ただ事業を数字で見てるだけだったりします。
残念ながら、それは「KPI」でなく、ただ数字でマネジメントしているだけです。
世の中には、この様なただ格好つけただけの「なんちゃってKPI」が溢れています。
この様なKPIを指標にしても、仕事や事業が成長軌道に乗ることは少ないです。
「KPI」を設定するならば、「本当のKPI」を理解した上で、自分の仕事に活かしましょう。
この記事では、その「本当のKPI」を説明します。
「KPI」と「KGI」
KPI＝Key Performance Indicater
KGI＝Key Goal Indicater
いきなり「KGI」という言葉が出ましたが、「KPI」知るうえで「KGI」は必ず出てこなければいけない言葉です。
「KPI（＝Key Performance Indicater）」を日本語訳すると、「事業成功」の「鍵」を「数値目標」で表したもの。
つまり「事業成功」を明確にしていないと、KPIマネジメントは始まらないのです。
その「事業成功」を明確にしたものが、「KGI (＝Key Goal Indicater）」なのです。
「KGI」を簡単にいうと、期末に到達したいゴール数値。
（ex. 一般的な企業であれば、利益などの数値目標）
「KPI」の設定の仕方
「KGI」を設定したら、次にゴールの数値目標を達成するため、実行すべきプロセスを考えます。
プロセスとは、「ゴールを達成するために実施すること」です。
例えば、営業組織であれば、売上（ゴール）を上げるために行う顧客訪問や提案活動など。
つまり、きちんと実行すれば、結果としてゴールに辿り付けるものがプロセスです。
（どんなに頑張っても自分たちで出来ないもの（雪降らすとか、景気を上げるなど）はNG。）
そのプロセスの中で、最も重要なプロセスを１つ選択します。
この選択した「最も重要なプロセスをどの程度実施すれば、期末に「KGI」が達成できるのか」を表す数値が「KPI」です。
（逆にいうと、期末までに「KPI」を達成していれば、「KGI」は達成できる。）
つまり、「KPI」とは「KGI」の先行指標で、最も重要なプロセス（事業成功の鍵）を数値化したもの。
巷に溢れる間違った「KPI」マネジメント
- 「KPI」がたくさんある
「KPI」とは最重要な数字に焦点を絞ったもの。
このケースは「KPI」マネジメントではなく、ただの数値マネジメントです。 - 自分たちでコントロール出来ない指標を「KPI」に設定している
「KPI」マネジメントは、「KPI」が悪化した場合に何らかの対策を講じて、「KPI」数値の改善を志向します。
しかし、コントロール出来ない指標※を「KPI」に設定している場合、自分たちは何もすることが出来ません。（※例えば、GDPなどの政府統計値） - 遅行指数を「KPI」に設定している
「KPI」が悪化した場合に、すぐに対応する必要があります。
しかし、入手できるタイミングが遅い数値では、対応にタイムラグが生じてしまいます。
「KPI」の数値が即時に入手できることも重要なポイントなのです。 - 「KGI」の認識が関係者間でズレている
認識のズレは、下記の２箇所で起きがちです。
① そもそもゴールがズレている
（最終ゴールが利益なのか、売上、ユーザー数なのかが関係者間でズレ）
② ゴールの数値がズレている
（「ゴールは利益」と合意がとれてても、最低限の目標orチャレンジ目標と認識にズレ）
まとめ
今では、どこでも使われている「KPI」
しかし、本当の使い方をしてる人は、ほとんどいないです。
（私の会社でも、この様な使い方をしている人は皆無です。）
そんな「なんちゃってKPI」に惑わされてはいけません。
「なんちゃってKPI」をいくら指標にしても、仕事や事業が成長軌道に乗せることはできません。
是非とも、「本当のKPI」を知ることで、巷に溢れる「なんちゃってKPI」から脱去しましょう。
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参考文献⏬の本を読むことで、さらに理解を深めることができます。
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