仕事をするなら「価値のある仕事」をしたくないでしょうか?
また仕事は効率的に行いたいものです。
(無駄な仕事をするのは誰でも嫌ですよね?)
そのためには、仕事に取り組む一番最初に、正しく「問題(イシュー)を明確にする」ことが重要です。
つまり「問題は何?」(「何に対して、答えを答えを出す必要があるのか」)という議論から、まず始めます。
そして「そのためには何を明らかにする必要があるのか」という流れで分析していくのです。
このようにしていけば、分析結果が想定と異なっていても、意味のあるアウトプットになる確率が高くなります。
この記事では、『イシューからはじめよ』(安宅和人)の内容をもとに、その「解くべき問題(イシュー)」を明確にするコツを解説します。
仮説を立てる
「解くべき問題(イシュー)」を明確にするには、「問題」に対し具体的な仮説を立てることが重要になります。
その理由は下記になります。
- 具体的なスタンスをとって仮説を立てることで、答えを出せる
ex.「◯◯の規模はどうなっているか?」(漠然な設問では、答えの範囲が大きくなる)
→「◯◯の規模は縮小しているのか?」(「YES」or「NO」と具体的な答えを出せる) - 必要な情報・分析すべきことのレベルがわかる
仮説を立てることで、自分がどのレベルの問題に直面しているのかが明確になります。
その結果、自分が必要としている情報や分析のレベルが明確になります。 - 分析結果が十分なのか判断できる
仮説を立てているので、出てきた結果が十分なのか、そうでないのか判断できます。
以上のように、具体的な仮説を立てなければ、問題に対する範囲もレベルもわからないため、労力ばかりかかってしまいます。
(そもそも、仮説という判断基準が無いため、出てきた結果が十分なのかが判断できない)
「問題」「仮説」を言葉(2W1H)で表現する
「問題(イシュー)」が見え、「仮説」を立てたら、次はそれを言葉で表現しましょう。
日本語は主語がなくても成立しますが、そうすると誤解が発生しやすくなります。
その誤解はチームや自分の中でも時間が経つにつれ、大きなズレやムダを生んでしまいます。
そうならないためにも、主語と述語を入れた2W(「WHERE」「WHAT」)、1H(HOW)で表現しましょう。
- WHERE
「どちらか?」「どこを目指すべきか?」 - WHAT
「何を行うべきか?」「何を避けるべきか?」 - HOW
「どう行うべきか?」「どう進めるべきか?」
問題を特定するために情報を取集する
ここで重要なことは、考えるための材料を「ざっくり」と得ることです。
(=時間をかけ過ぎずに大枠の情報を集める。)
情報収集のコツは以下の通りです。
- 誰のフィルターも通っていない一次情報に触れる
(ex.現地・現物 等)
あなたにとっての重要な情報が抜け落ちている可能性を防止します。
(誰かのフィルターが通った二次情報では、その可能性が発生) - 取り組み課題領域の基本情報を調べる
(ex.業界内の競争関係、代替品、事業の上流・下流、法規制 等)
基本情報を抑えることで、自分の思い込みや決め打ちを防ぐ事ができます。 - 情報を集め過ぎない
集め過ぎると情報収集の努力・手間がムダになります。
(情報収集の効率はある地点で頭打ちになるため)
問題特定の5つのアプローチ
最後に、問題を特定するときに使えるアプローチを紹介します。
- 変数を削る
考える要素を減らすことでポイントを整理。 - 視覚化する
問題を視覚化・図示化してポイントを整理。 - 最終系から逆算する
問題が解決した「あるべき姿」と「現状」を比較することで、「ギャップ(=問題)」を整理。 - 「なぜ?」を繰り返す
「なぜ?」という問いかけ繰り返し、問題の核心を探る。 - 極端な事例を考える
極端な事例を考えることで、カギとなる問題を探る。
まとめ
「価値のある仕事」「効率的に仕事」をするために、一番最初に行わないといけないのが、「その仕事の問題は何か」を見極めることです。
問題を明確にせず、問題に取り組んでしまうと、あとから必ず混乱が発生し、目的意識がブレて多くのムダが発生するでしょう。
そんなムダなことをして生産性を下げずに、「価値のある仕事」を行うためにも、是非とも、最初に「解くべき問題(イシュー)」を明確にして仕事に取り組む様にしてください。
『イシューからはじめよ』安宅和人(2010年/英和出版)
参考文献⏬の本を読むことで、さらに理解を深めることができます。
イシューからはじめよーー知的生産の「シンプルな本質」【電子書籍】[ 安宅和人 ] 価格:1980円 |
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