あなたは何のために本を読むでしょう?
もちろん小説のように、娯楽で読むこともあるでしょう。しかし、ビジネス書や実用書を読む時にそれではいけません。
ビジネス書や実用書を読むならば、自分の身にならなければ、読んだ意味がないでしょう。
また今では、ビジネス書や実用書を読んだことで、物知りであっても価値はないでしょう。以前の読書の目的は、「知識」や「情報」を得ることでしたが、今はインターネットで検索すれば、直ぐに「知識」や「情報」を得ることが出来ます。
では、何のため読書をするのか?
ズバリ読書をすることで、「思考力」を鍛えるのです。たくさんの「知識」や「情報」に接した際に、それらを適切に考え、行動する。そのために「思考力」を鍛える。それが読書する意味なのです。
この記事では、「思考力」を鍛える読書術について解説します。
- 【予測読み】:仮説を立てるスキル
- 【断捨離読み】:優先順をつけるスキル
- 【記者読み】:いろんな情報を検証するスキル
- 【要約読み】:全体から要点をまとめ言語化するスキル
この記事は、月に60冊(日に2冊!!)のペースで本を読破し、1冊を紹介する動画を1に2本アップするYou Tube図書館を開設している金川顕教氏の著書を参考にしています。
『「本の読み方」で人生が思い通りになる 読書革命』金川顕教(2020年/総合法令出版)
「思考力」は読書でこそ鍛えられる
成功者には読書家の方が多いです。
「月に4冊以上本を読む」人の割合
- 年収500万円台:17.0%
- 年収1500万円台:34.6%
ここで間違ってはいけないのが、「高所得者だから本を読む」ではなく、「本を読んでいるからこそ、高所得の仕事ができる」のです。
なぜなら、読書によって「先を見通す力」つまり「思考力」を鍛えることができるのです。
本を能動的に読む
参考文献では、下記の4ステップで読む読書法を推奨しています。本を「受身で読む」のではなく、「常に考えながら読む」のです。
本をステップ毎に異なる読み方をすることで、4回読む
- ステップ①【予測読み】カバーや帯、著者紹介から本の内容を予測(中身は読まない)
- ステップ②【断捨離読み】一通り本をめくり、気になるところをチェック(まだ内容は読まない)
- ステップ③【記者読み】ステップ②でチェックしたところを熟読。著者の主張や、自分の意見を考えながら読む
- ステップ④【要約読み】他人に内容を説明する(=アウトプット)を意識しながら、本を要約し全体像をつかむ
この読書法によって、自然と「思考力」を鍛えられます。
各ステップで、身につく「思考力」
本を開く前に内容を予測するステップ。
これを繰り返すことで身につくのは、少ない情報から多面的に物事を捉え、その本質を把握する仮説を立てるスキルです。
ビジネスでは、ベストにならないまでもベターな回答を得るため、バラバラに存在している情報を統合し、仮説を立てる力が非常に重要です。この能力を培うのが【予測読み】なのです。
本の内容を20%に絞り込む(80%は捨てる)ステップ。
これを繰り返すことで身につくのは、限られた時間の中で取捨選択する力。すなわち自分にとって必要なことに対し、優先順位をつけるスキルです。
ビジネスでも、どこから手を付けるか、どこに優先的に予算を配分していくかなど、優先順が重要になります。この能力を培うのが【断捨離読み】なのです。
本を熟読し、自分のなかで疑問を出して、それに反論する。それを繰り返すステップ。
これを繰り返すことで身につくのは、情報を鵜呑みにしないで検証するスキルです。
ビジネスでは、仕事やプロジェクトを進めていく上で、思い違いや見落としを防ぐために、一度決めたことでも見直す必要があります。この能力を培うのが【記者読み】なのです。
本を読んで、自分は何を伝えたいかという視点で、本を3〜5つの項目に要約し、本全体を把握する。マクロな視点に立ち返って、要点をまとめるステップ。
これを繰り返すことで身につくのは、全体から要点をまとめ言語化するスキルです。
ビジネスでは、まとめる内容をひとつにまとめたりと思考をシンプルにし、目指す方向を明確にする必要があります。この能力を培うのが【要約読み】なのです。
まとめ
今回は「読書で思考力を鍛える読書術」について解説しました。「読書で思考力を鍛える」ことは大切ですが、「読書で学んだことをアウトプットすること」はさらに大事です。
以下の記事では「読書からのアウトプット」について解説していますので、こちらの記事も是非とも併せて読んでみてください。
また今回紹介した書籍は⏬。興味が湧いた方は、是非一読ください。