あなたはビジネス書や実用書などの本を読むのに、どれくらい時間をかけていますか?
私はページ数・内容にもよりますが、大体3〜4時間で本を1冊読みます。しかし、それだけの時間をかけても、本の内容を忘れてしまうことが多々あります。
結果、常々、本を読む時間(コスト)に対して、欲しいリターンをあまり得られいない気がしていました。
そこで、この記事では「本を30分で読め」て、「読書の内容を忘れない」そんな読書術を紹介します。
- 1冊を異なった方法で4回読む(必要な時間は30分!!)
- 自分に必要箇所だけ読む(本の20%を熟読することで、本の80%を理解する)
- 本の内容を一言で説明できるように要約する
この記事は、月に60冊(日に2冊!!)のペースで本を読破し、You Tube図書館を開設する金川顕教氏の著書を参考にしています。
『「本の読み方」で人生が思い通りになる 読書革命』金川顕教(2020年/総合法令出版)
1冊を異なった方法で4回読む
参考文献で紹介されているは、読書術は下記の通りです。
本をステップ毎に異なる読み方をすることで、4回読む
- ステップ①【予測読み】カバーや帯、著者紹介から本の内容を予測(中身は読まない)
- ステップ②【断捨離読み】一通り本をめくり、気になるところをチェック(まだ内容は読まない)
- ステップ③【記者読み】ステップ②でチェックしたところを熟読。著者の主張や、自分の意見を考えながら読む
- ステップ④【要約読み】他人に内容を説明する(=アウトプット)を意識しながら、本を要約し全体像をつかむ
ステップ①〜④までに必要な時間は著者の場合、約30分とのことです。
私も実践してみると、(まだこの読書術に慣れていないため)1時間弱で1冊読めました。75%も時間削減出来ました。(3時間→1時間)
しかも、内容も覚えていますので、他人に説明することも可能です。
本を全部熟読しないで問題ないのか?
「本は1ページ目から順番に読んでいくのが当たり前」は「小説」や「物語」の読み方。「ビジネス書」や「実用書」の場合は、ものすごく効率の悪い読書法なのです。
1ページ目からじっくり読んだ結果、最後の方では最初の方を忘れてしまうこともあるでしょう。じっくり読んだが、数日経ったら記憶が曖昧になってしまい、読んだ意味がなかったなんてこともあるでしょう。
それでは意味がないのです。
そもそも、ビジネス書や実用書を読む場合、「何かを知りたい」と思い、本を手に取るでしょう。
それならば、「自分がもっとも知りたい箇所」だけを熟読できれば、目的は達成です。全部を読む必要なんてないのです。
そのため、紹介した読書法のステップ②(断捨離読み)で、「読むべき部分」と「読まなくてもよい部分」を仕分けしていきます。
そして、ステップ③(記者読み)で、「自分がもっとも知りたかった」箇所を熟読し、自分の思考を深めていきます。
「2W1H」を意識して読む
では、本の中から自分に必要な箇所はどのように見つけ出すのか?そこで必要となるのが「2W1H」です。
- What(なにを)
- WHY(なぜ)
- HOW(どのように)
上記の「2W1H」を意識して、本を読むことで著者の問題意識やその解決方法にリーチしやすくなります。
「2W1H」を把握するポイントとして、まず「はじめに」「終わりに」「目次」に目を通しましょう。この3つこそが、「本の内容」や「著者の主張」が端的にまとめられている箇所なのです。
各ステップの具体的な方法
本を開く前に内容を予測することで、本を読む目的を明確にする作業です。もちろん、予測なので間違っていても問題ありません。これをすることで本の理解がより進むのです。
やり方は、本のカバーや帯、著者紹介から本の内容を予測します。
本の内容を20%に絞り込む(80%は捨てる)作業です。
やり方としては、
- 「はじめ」を読みます。大体、本の冒頭部分に「問題提議」「解決策」が書かれています。この時に注目するのが「しかし」「実は」の言葉です。この言葉の後ろに、著者が一番言いたいことがあります。
- 次に「おわりに」を読みます。ここには大体、著者の主張の要約が書かれています。
- 一通り本をめくり、気になるところをチェック(まだ内容は読まない)します。
このように、本の内容に入る前に、本の結論を掴むことで、本文を読んだ時の理解がより深まるのです。
本を熟読し、著者の考えをもとに自分の思考を深める作業です。書かれている内容に対し、「質問」「疑問」を繰返し、自分の思考の中で「納得できる点」「疑問に思う点」「わからない点」について考え抜くのです。
このように絶えず本の内容に問いかけて熟読することで、理解度が変わってきます。
やり方は、ステップ②でチェックしたところを「質問」と「疑問」を投げかけながら熟読します。
本を読んで、自分は何を伝えたいかという視点で、本を3〜5つの項目に要約し、本全体を把握する作業です。
この作業をすることで、本を読んで「楽しかった」だけの感想ではなく、「他人にしっかりと要約を説明できる」。そして、それに対して深い議論ができるようになります。
やり方は、「著者が重要と思う方より、自分が重要と思う方」「人に伝えたいものはどれか?」の観点で項目を選定し要約します。この要約は人によって異なるものなので、自分が重要と思う項目を選定しましょう。
まとめ
今回は「本を30分で読めて、内容を忘れない読書術」について解説しました。「本を短時間に読めて、内容を忘れない」ことも大切ですが、「読書を通して、思考を鍛えること」はさらに大事です。
次回の記事では「読書を通して、思考を鍛えること」について解説していますので、こちらの記事も是非とも併せて読んでみてください。
今回紹介した書籍は⏬。興味が湧いた方は、是非一読ください。